裏・挑龍杯 決勝テキストカバレージ
それは野沢菜(@chosenryuha)がリーダーを務め、各地に支部を展開するDMグループ。
そしてその挑戦龍派の最強を決める大会「挑龍杯」が先日9日に開催された。
大会は大いに盛り上がり、盛況のうちに幕を閉じた。
はずだった。
「みんなで『存在した回』にしませんか?」
挑戦龍派のメンバー雪音(@Yukine_NEXT_DM)の発言と野沢菜の一言により、決して負けられない戦いの火蓋が再び切られた。
その名は「裏・挑龍杯」。挑龍杯で一没したプレイヤーが集い、負け上がりで挑戦龍派最弱の称号を奪い合う戦争。
決勝までコマを進めたのはこの二人。
岐阜支部担当ヴェル=セイン。 使用デッキは不死鳥NEXT。事前に意気込みを聞いたところ「最下位は嫌ですかねえw」とのことだったが、二回戦で静岡本部所属のジェイスに敗れ、最下位に大手をかけた。
対するは北海道支部所属りんご。使用デッキは不死鳥NEXT。二回戦で福井支部担当のニノに敗れ、決勝までコマを進めた。
泣いても笑ってもこれが最後。負けた方が最弱の称号を得る大一番。プライドをかけた戦いが、始まる。
※この大会はツイキャスを使用して行っております。
試合開始
先行 ヴェル
ミラー対決となったこの一戦、ヴェルはシシオーカイザー、りんごはヴィルヘルムと1ターン目に多色ドラゴンを置く上々の立ち上がりだが、先に動いたのはヴェル。グレンモルト「王」をチャージから2コストでメンデルスゾーンを唱える。ここで2ブーストできれば勝利に大きく近づく。が───
「うわ最悪だ」
捲れたのは不死鳥の術2枚。1枚もブーストできずターンを返す。
その後、後攻2ターン目のりんごはヴィルヘルムを、ヴェルはメンデルスゾーン0ブーストが響いたかドギラゴールデンをマナに置きターンを返す。
ここでりんごが動く。グレンモルト刃をチャージからメンデルスゾーンをプレイ。こちらはドラゴ大王とモルトNEXTを捲り、不死鳥の術が打てる五マナまで到達。これでヴェルは一気に厳しくなる。
返しのターン、ヴェルはボルシャックドラゴンをチャージから3コストで決闘者チャージャーをプレイ。ボルシャックドギラゴンを回収し、守りを固めながらこちらも5マナに到達。さらにメンデルスゾーンからモルトNEXTとモモキングをマナに落とし、モルトNEXTを素出しできる7マナまでマナを伸ばす。
ここでりんごが不死鳥の術を打てればりんごは大きくアドバンテージを取ることができるが、残念ながら不死鳥の術を打つことはできず決闘者チャージャーを2枚プレイ。ボルシャックドラゴンとボルシャックライシスNEXを手札に加えるのみに留まる。
返しのターン、ヴェルは少し考えたのち鬼丸「覇」をチャージから8マナをタップし、情熱英雄モモキングを召喚。そのまま攻撃に入る。
「3点行きます」 「何もないです」 「2点行きます」 「何もないです」
モモキングの攻撃がすべて通り、りんごの盾がすべて消し飛ぶ。
「ターン終了です」
りんごはこのターン、なにかアクションを起こさなければ負けは濃厚。果たして───
「ドラゴ大王をチャージ。7マナでモルトNEXT召喚します」
考えうる最強の動きを通してきたりんご。
モルトNEXTにバトガイ刃斗を装備、攻撃に入る。
バトガイ効果で捲れたのは────ボルシャックライシスNEX。
ヴェルも負けじとシールドトリガーでシシオーカイザーを召喚、封印を一枚はがしドギラゴールデンをマナに落とす。
しかしりんごの猛攻は止まらない。
龍解したバトガイ銀河で盾を攻撃するとき、バトガイ銀河とクライシスNEXの効果が誘発する。
クライシス効果で捲れたのはボルシャックドギラゴン。場でアンタップしているモルトNEXTから進化し、さらに打点を増やす。
さらにバトガイ銀河効果で1ドロー、手札から出てきたのは2体目のクライシスNEX。
1体の攻撃から大型ドラゴンが何体も連鎖する。これが不死鳥NEXTというデッキの恐ろしいところだ。
ヴェルも盾から2体目のシシオーカイザーを召喚し、封印を4枚まで減らす。ここでマナに落ちたのはボルシャックドギラゴン。うまい具合にデッキトップが調整される。
りんごはクライシスNEX攻撃を宣言、クライシスNEX2体分の効果が発動する。上から捲れたのはボルシャックドラゴンとグレンモルト刃。りんごはグレンモルト刃にプロトハートを装備、除去耐性をつけ勝負を決めに来る。
クライシスNEXの攻撃にヴェルはボルシャックドギラゴンを1枚宣言。しかしクライシスNEXの攻撃力は25000。対してボルシャックドギラゴンの攻撃力は12000。この圧倒的な火力不足を覆すカードをヴェルは引けるのか。山札の上のカードは───
「モルトNEXT場に出します。効果でワタルを装備。パワー77000でクライシスNEXとバトルします」
この土壇場で唯一の回答を引いてきたヴェル。封印が2枚剥がれ、残りの封印は2枚。さらにワタルがバトルに勝ったことで効果が発動し、1ドロー、1ブースト、墓地からモモキングを回収し、さらに盾1枚追加という莫大なアドバンテージを得る。
しかしりんごも止まらない。
ボルシャックドラゴンで盾を攻撃しつつ、クライシスNEX効果で山上からモーツァルトを捲り、さらに封印が0枚になったことにより禁断開放。さらに追加の打点を用意する。
ここでトリガーはなく、再び追い込まれるヴェル。
耐性のあるグレンモルト刃で再びダイレクトアタックを仕掛ける。クライシスNEXの効果で捲れたのは不死鳥の術。追加の打点は望めない。
「ボルシャックドギラゴン宣言します」
正真正銘最後の勝負。成功してコマンドが捲れればヴェルの勝利。失敗すれば攻撃が通りりんごの勝利。果たして捲れたのは─────
「グレンモルト「王」。バトルゾーンに出してボルドギ進化します。封印2枚剥がれて禁断開放します」
最後に勝利の女神がほほ笑んだのは、ヴェルだった。
そしてりんごの場にいる大量のクリーチャーに封印を付け、残った山札は、1枚。
ヴェルは受けたターンをそのまま返した。
勝者 ヴェル
大激戦のミラーマッチが終了し、裏・挑龍杯は幕を閉じる はずだった。
そこに、リーダー野沢菜が待ったをかけた。
「今ここに挑龍杯優勝者のヤマPがいる。りんごくんとヤマPで試合をしよう。もしヤマPが負けたらりんご君が負うはずだった罰ゲームは全部ヤマPが受けるってことで」
自分が優勝していれば絶対言わないであろうセリフをリーダーという地位を利用して堂々と宣言する野沢菜。職権乱用といってもさしつかえない発言だが、ヤマPがこれをなんと承諾。EXマッチが開戦したのだ。
EXマッチ
ヤマPの使用デッキは不死鳥NEXT。再びのミラー戦となり、先行を取ることが重要になってくる。しかし
「優勝したんだから後攻でも余裕でしょ」
野沢菜の発言により、ヤマPは強制的に後攻。ある意味ハンデを背負ってのスタートとなった。
先行 りんご
先行を取ったりんごだったが、マナ加速を引けず3ターン目までマナチャージのみに終わる。
一方のヤマPは3ターン目に龍装チュリスをマナに置き決闘者チャージャーをプレイ。ボルシャックドギラゴンを回収しつつ不死鳥の術の使用マナへ近づける。
返しの4ターン目、りんごも鬼丸「覇」をチャージしつつ1ターン遅れて決闘者チャージャーをプレイ。ボルシャックドラゴン、ボルシャックドギラゴンを回収し守りを固める。
しかし挑龍杯優勝者の実力は伊達ではなかった。
モルトNEXTをチャージから5コストで不死鳥の術を唱える。封印を2枚墓地に落とし、場に出したのはグレンモルト刃。バトガイ刃斗を装備し攻撃に移る。バトガイ効果で捲れたのは───モルトNEXT。
「おおう...」
りんごの口から思わずうめき声が漏れる。
モルトNEXT効果はハートバーンを選択し、盾を二枚削る。トリガーはない。
さらにモルトNEXTで盾を攻撃し、りんごを追い込む。
りんごはシールドトリガーでシシオーカイザーを召喚。封印を剥がしつつシシオーカイザーをマナに落とす。
ヤマPは怯まず攻撃を続行。モルトNEXTがアンタップしてハートバーンを龍解させつつモルトNEXTで最後の盾を攻撃。シールドトリガーはない。
ガイNEXTでダイレクトアタックを宣言するが、りんごも負けじとボルシャックドギラゴンを2枚宣言。山札から捲れたのは───
「・・・ボルシャックドギラゴン。負けました」
ある意味最もNEXTらしい敗北だった。
勝者 ヤマP
これにて、裏・挑龍杯は本当に終了した。
今後も挑龍杯の活動に 目が離せない。